当院スタッフ/ナースのプロフェッショナリズムと資質について
- Jun Kondoh
- 8月14日
- 読了時間: 11分

看護師のプロフェッショナリズム――当院は「バルサFCのカンテラ」と同義である

「看護師免許を持っています」だけでは、ここでは十分ではありません
当院では、看護師を採用するときに、単純な職歴年数だけを評価しているわけではありません。
「看護師歴20年です」
「大学総合病院にいました」
「がんセンターに長く勤務していました」
もちろん、それは重要な経歴です。
しかし、それだけでは十分ではありません。
私たちが知りたいのは、
「では、今のあなたは何ができますか?」
ということです。
そしてもう一つ、
「これから、どこまで自分を伸ばす覚悟がありますか?」
ということです。
当院は、一般的な「町のクリニック」とは違います
当院では、一般的な慢性疾患の内服処方をして、
「では、また次回」
という低負荷診療だけを行っているわけでは
ありません。
消化器専門診療を中心に、内視鏡検査・治療、
異物摘出、緊急止血、急性腹症への対応、
外科的処置など、大学病院や急性期病院で行われている医療の一部を、クリニックという限られた人的資源の中で同レベルで実践しています。
だから、team看護師にも相応の能力が
求められます。
内視鏡を「なんとなく介助できる」
つもり、、、だけでは足りません。
なぜこの操作をするのか。
なぜこの順番なのか。
なぜこの部分を重点的に洗浄するのか。
患者に何が起こったら危険なのか。
今、自分が最優先すべきことは何なのか。
こうしたことを理解し、自分の頭で考えて動いてもらいます。
「言われたからやる」では、プロフェッショナルとは呼べない
医療現場には、たくさんの手順があります。
しかし、プロフェッショナルに求められるのは、単なる手順の暗記ではありません。
例えば内視鏡の洗浄・消毒。
「ここを30秒吸引するように教わりました」
「ここで送気・送水をするように言われました」
それだけでは十分ではありません。
なぜ、その操作が必要なのか?
そこまで理解して初めて、その手技を本当に身につけたと言えるのではないでしょうか。
メーカーが変わったら何もできなくなるのではなく、原理を理解しているからこそ、新しい機器にも適応できる。
それがプロフェッショナルです。
では、サッカーに例えてみましょう
誰でも参加できる地域の少年サッカーチームで、
小学生時代6年間楽しくサッカーをする。
それは素晴らしい経験です。
しかし、それと、選抜された選手が集まるクラブチームで、勝つために毎日技術を磨き、ポジションごとの役割を徹底的に叩き込まれ、常に自分より上手い選手と競争しながら3年間鍛えられることは、同じ「3年」「6年」という数字だけでは比較できません。
経験年数は、必ずしも実力を意味しません。
経験の密度、要求水準、競争環境、
自己研鑽の程度。

これらが人間の能力を形成します。
医師、看護師も同じです。
当院をFCバルセロナに例えるなら
少し大げさに聞こえるかもしれません。
しかし、私は当院の採用をサッカーに例えるなら、
FCバルセロナのカンテラ
に近いものだと思っています。

もちろん、当院が世界最高のサッカークラブ
だと言いたいわけではありません。
言いたいのは、
「誰でも入れる場所ではない」
ということです。
そして、入ったからといって終わりでもありません。
入った瞬間から、
「もっと速く」
「もっと正確に」
「もっと考えて」
「もっと周囲を見て」
「もっとチームに貢献して」
と要求される。
昨日できなかったことを、今日できるようにする。
今日できなかったことを、明日できるようにする。
そうやって自分の技術を積み上げていく。
それがプロフェッショナルです。
「バルサのカンテラに入る度胸がありますか?」
ここで、あえて皆さんに質問します。
もしあなたがサッカー選手だったとして、
「FCバルセロナのカンテラで本気で鍛えます」
と言われたら、どうしますか?
「練習は厳しいです」
「自分より上手い選手がたくさんいます」
「毎日評価されます」
「できなければ指摘されます」
「昨日できたことでも、今日はさらに高いレベルを要求されます」
それでも、
「そこに入りたい」と言えますか?
当院がスタッフ看護師に求めているのも、
それに近い覚悟です。
「楽な職場」を探している人には、当院は向いていません
もちろん、仕事におけるワークライフ
バランスは重要です。
残業を当然とすることも、
無意味な長時間労働を美徳とすることも、
当院の考え方ではありません。
しかし、
「できるだけ楽な仕事がしたい」
という目的で職場を探しているのであれば、
当院はおすすめしません。
そもそもそうした考え方の人は
医療従事者にならない方が良い、と
当院は考えています。
なぜなら、当院では医療の質を下げてまで、
仕事を簡単にしようとは考えていないからです。
高い専門性を維持する。
患者さんの安全を守る。
必要な医療を迅速に提供する。
そのために、自分自身の知識と技術を
更新し続ける。
その努力に対して、私たちは相応の評価と
報酬を行います。

高い給与待遇には、
理由があります
「なぜ、このクリニックは看護師の給与が
他施設より高いのですか?」
面接で、私はこの質問を逆に候補者へ投げかけることがあります。
給与が高いのには理由があります。
単純に採血をして、薬を渡して、
患者さんを送り出すだけの仕事ではないからです。
内視鏡診療があります。
侵襲的処置があります。
手術業務があります。
緊急対応があります。
感染管理があります。
患者さんの状態を瞬時に判断しなければ
ならない場面があります。
そして、それらを少人数のチームで高い精度で遂行する必要があります。
高い要求水準と高い報酬は、表裏一体です。
私たちが求めているのは「完成品」では
ありません
ここは誤解してほしくありません。
当院は、「最初から何でも完璧にできる看護師」だけを求めているわけではありません。
むしろ、そんな人はほとんどいません。
重要なのは、
知らないことを認められること。
分からないことを調べられること。
指摘されたことを修正できること。
新しいことを学び続けられること。
そして、
昨日の自分より今日の自分を少しでも進化させようとすること。
これができる人なら、経験年数がそれほど長くなくても、私たちは高く評価します。
逆に、経験20年でも、
「今までこうやってきました」
だけで新しいことを学ぼうとしないのであれば、評価は高くなりません。
「あなたは、今、
戦えますか?」
過去の肩書きは、過去のものです。
10年前、15年前、20年前に、
どれだけ素晴らしい仕事をしていたとしても、
今、戦えるのか。
これが私たちの問いです。
そして、
「今は少しブランクがあります。でも、もう一度ここで鍛え直したい」
という人なら、私たちは歓迎します。
過去の実績ではなく、現在の姿勢と、これからの伸びしろを見るからです。
当院は、誰にでも働いてほしいとは考えていません。
当院の医療方針、診療密度、教育方針、求めるプロフェッショナリズムに共感できる人に来ていただきたい。
だから、応募を考えている看護師の方へ、最後に一つだけ問いかけます。
あなたは、バルサFCのカンテラに入るだけの度胸がありますか?
入った後も、
学び続ける。
考え続ける。
練習し続ける。
指摘されたら修正する。
チームのために動く。
そして、自分より優れた人間がいれば、その人から盗む。
それでも、
「私は、この環境で自分を鍛えたい」
と言えますか?
もしそう思えるのであれば、私たちはあなたと会ってみたいと思います。
当院が求めているのは、完成されたスーパーナースではありません。
プロフェッショナルになろうとする人です。

そして、その覚悟を持った人間には、私たちも本気で教育します。
楽な道ではありません。
しかし、本気で医療を極めたい人にとっては、きっと面白い場所だと思います。
保証のない場所へ、自分から飛び込めるか
FCバルセロナのカンテラを思い浮かべてください。
リオネル・メッシ、シャビ、アンドレス・イニエスタ、そして現在のラミン・ヤマル。
彼らも、最初から世界的なスターだったわけではありません。
少年時代には、数多くいる選手の一人として、その環境に入り、自分より優れた選手たちと競い、技術を磨き、評価され、時には評価されず、それでも練習し続けた。
そして、そこからトップチームへ上がれる保証など、最初からありませんでした。
同じことは、FCバルセロナではあり
ませんが、
クリスティアーノ・ロナウドにも言えます。
マデイラ島で育った少年が故郷を離れ、スポルティングCPの育成環境に身を置く。
親元を離れ、寮生活をし、自分より上手い選手たちに囲まれながら、自分自身を鍛える。
そこに「将来必ずスターになれる」という保証書はありません。
保証など、どこにもなかった。
しかし、彼らには「目標」があった

重要なのは、保証があったか
どうかではありません。
自分がどこまで行きたいのか。
そこが明確だった。
だから、厳しい環境に飛び込めた。
自分より上手い選手がいれば、その選手から学ぶ。
できない技術があれば、できるまで練習する。
失敗すれば修正する。
評価されなければ、もう一度努力する。
そして、結果を出す。
その結果として、初めて社会から評価される。
医療の世界も同じです
看護師免許を取得した。
それは素晴らしいことです。
しかし、国家資格は「プロフェッショナルとしての完成証明書」ではありません。
それは、医療という世界に参加するための
入口の資格です。
そこから先は、自分自身で能力を積み上げていくしかありません。
内視鏡を覚える。
急変対応を覚える。
手術介助を覚える。
感染管理を理解する。
薬剤を理解する。
患者さんの変化を察知する。
チーム全体を見ながら動く。
そして、昨日できなかったことを
今日できるようにする。
今日できるようになったことを、
明日はもっと正確に、もっと速く、
もっと安全にできるようにする。
それがプロフェッショナルです。
「保証」を求める人には、プロフェッショナルの道はありません
もちろん、雇用条件は重要です。
給与、休日、勤務時間、残業、福利厚生。
これらを確認することは当然です。
しかし、それだけを最初に確認して、
「ここは楽ですか?」
「残業はありませんか?」
「誰かが全部教えてくれますか?」
「失敗しても大丈夫ですか?」
ということばかりを気にするのであれば、
一度立ち止まって考えてみてください。
あなたは何をこの職場に提供するつもりですか?
自分が受け取るものだけではなく、
自分が何を生み出せるのか。
そこまで考えて、初めてプロフェッショナルの入口に立てるのだと思います。
結果には、後から評価が
ついてくる
世の中は厳しいものです。
努力したから、必ず成功するとは限りません。
一生懸命やったから、必ず高い評価を
受けるとも限りません。
そこに保証はありません。
しかし、逆に言えば、
最初から結果が保証されている人生など、ほとんどありません。
結果を出す。
能力を身につける。
患者さんから信頼される。
チームから必要とされる。
難しい仕事を任される。
その積み重ねの先に、
経済的な評価や、
社会的な評価や、
職業人としての評価がついてくる。
当院でも同じです。
経験年数だけで給与を決めるのではありません。
「昔、どこにいたか」だけでもありません。
現在何ができるのか。
どれだけ学習できるのか。
どれだけ責任を担えるのか。
チームにどれだけ貢献できるのか。
そこを見ます。
あなたは、保証がなくても挑戦できますか?
当院は、簡単な職場ではありません。
高い医療水準を要求します。
新しいことを覚えてもらいます。
分からないことは指摘します。
できていなければ、できるようになるまで
教育します。
そして、卒後経験年数が長いからといって、
特別扱いもしません。
逆に、経験が浅くても、努力して能力
を伸ばす人間には、相応の評価をします。
だから、最後に一つだけ問いかけたいと思います。
あなたは、保証がなくても、この環境に飛び込めますか?
「自分なら、もっとできるようになれる」
「もっと専門性を身につけたい」
「もう一度、自分を鍛えたい」
「自分より優れた人間の中に入って、そこから学びたい」
そう思えるでしょうか。
FCバルセロナのカンテラを目指した少年たちにも、
最初からトップチームの保証などありませんでした。
ロナウドにも、世界最高の選手になる
保証などありませんでした。
あったのは、
「そこへ行きたい」という目標と、そこへ向かって努力する覚悟だけです。
当院が求めている看護師にも、
それと同じものを求めています。
保証を求めるのではなく、
結果を出すために自分を鍛える。
その覚悟を持てる人だけが、プロフェッショナルとして次のステージへ進めるのだと思います。
さて、あなたはどうでしょうか。
あなたには、カンテラに入る度胸がありますか?



