医師なら受けない健診の腫瘍マーカー検査について
- Jun Kondoh
- 2025年8月17日
- 読了時間: 3分
更新日:2025年8月19日

最近、当院に富に増えた相談事と言うと、
"某健診施設でオプションの
腫瘍マーカー検査を受けて
異常値が出ました、、
専門医施設で精査するように報告されました。"
私は、昨今このような
相談が多発しているのを実感します。
腫瘍マーカーとは、採血して
検出される特定蛋白物質などを意味し、
これが癌診断、治療の"補助的"役割を
果たします。誰にでもこのマーカーは
存在します。正常上限を超えると
初めて異常値と判定されます。
国立ガン研究センターの腫瘍マーカーに
関する説明リンク
今一度申し上げます。
あくまでも"補助的役割"です。
癌の早期発見には単独では寄与せず、
むしろ癌治療中の効果判定や、
再発、転移の早期発見に"補助的"
意味合いで寄与します。
CT,MRI,内視鏡検査を実施して、
悪性腫瘍を検査診断することが基本であり、
腫瘍マーカー測定そのものは、何ら
決定的要因にはなりません。
つまり、健診で採血して腫瘍マーカーの
値が高い、異常値だったからと言って、
即時に癌の確定診断にはならないのです。
理由は、正常値上限よりやや高い値だからと
言っても、癌が存在しない場合もありますし
癌の確定診断を既に受けた患者であるにも
かかわらず、腫瘍マーカー自体は
正常範囲内にある場合もあるからです。
あらゆる検査には感度(真に患者が病気がある、とする事、真に陽性である確率)と
特異度(真に患者には病気がない、真に
陰性である確率)が存在します。
腫瘍マーカーの多くが、この感度、特異度が
高くない為、上記のごとき患者たちの現象が
起きてしまう。
例外があります。
前立腺癌の早期発見にはPSA測定が
有効です。
マトモな医療知識を持つ、臨床医たちの
ほとんどは、まず、こうした腫瘍マーカー検査は自身の健診に関しては受けません。
健診施設のかなりの場所で、
オプション採血検査で腫瘍マーカー
検査の実態を事前に説明することなく、
安易に患者を誘導し
検査を実施し、結果で異常値が出たら、
紙一枚のわずか一行、
報告書に"専門医施設を受診して
精査を受けてください"と、
いわば説明責任なく、後医へ
丸投げの構造です。
多数の方は企業所属での会社健診で
指定された健診施設に向かうと思われます。
会社が検査費用を負担してくれている場合も
ありますと、オプション別料金での
項目採血です、と
案内されても、自己負担がないならばと、
人間は大抵熟慮なく、では、
それもお願いします、となりがち。
残念ながら、こうした
医療業界の情弱ビジネスが多数の
場所で展開されています。
鳥取大学医学部附属病院の見解リンク
当院にも予防医学健診は設定しておりますが、
腫瘍マーカー検査は、一切含んでおりません。
当院が全く推奨しない
健診でのオプション検査
①線虫検査 N-NOSE
②採血 腫瘍マーカー検査
EBM(根拠に基づく医療)を最重要視する
方は当院まで、どうぞご相談ください。

